VMwareシンプロビジョニング仮想ディスクのデメリット。

最終更新日付: 2020年3月1日

VMwareをシンプロビジョニングの仮想ディスクで作成した場合、仮想マシンで使用領域のみがストレージでの使用領域となるため、メリットがあります。
ただし、デメリットというか落とし穴もあります。

VMwareシンプロビジョニング仮想ディスクの注意点

シンプロビジョニングの仮想ディスクを使用した場合の注意点です。
例えば、以下の画像を見てください

  • ゲストOS上では使用領域が88MBしか使用していないのに
  • ストレージ(データストア)上での仮想ディスクのサイズが10GB程度

となっています。
この食い違いを理解していないと、「シンプロビジョニングの仮想ディスクで使用容量が少ないのに、バックアップやクローンに時間がかかるのは何故?」という問題にぶち当たったりします。

シンプロビジョニングの仮想ディスクではゲストOS上で削除したデータもストレージ上では消費しています

上記の”ゲストOS上での使用容量サイズ”とストレージ上の使用容量サイズ”のサイズの食い違いは、以下のようにして発生します。
例えば、
一度10GBのファイルを蓄え、ドライブEのディスクがいっぱいになった後で、そのデータをゲストOS上から削除した場合、ゲストOS上では使用容量が0なのに、ストレージ上では10GB使用しているという状況が発生します。
ごみデータをストレージ上に蓄えてしまうわけですね(シック仮想ディスクと比べれば違いは無いのですが、シン仮想ディスクのメリットから誤解を生んでしまいます)

ゲストOSの削除したデータも仮想ディスク上からバックアップ(VADP)やクローンされる。

VMwareのバックアップAPI(VADP)を使用したバックアップをした場合、中身のゲストOS上でのファイルシステムは理解していないため、仮想ディスク無いのどのデータがごみで、どのデータが必要かわからず、まるっとバックアップしてしまいます。
そのため、「使用領域サイズに比べてバックアップ時間がかかっている」というイメージになってしまいます。
これはクローンでも同じです。
image

まとめ

シンプロビジョニング仮想ディスクは、構築当初はほぼ

ゲストOS上の使用領域サイズ=データストア上の実サイズ

ですが、使用して時間が経過するごとに

ゲストOS上の使用領域サイズ<データストア上の実サイズ

(しかし、プロビジョニング済みサイズよりは小さいが)
となることを知っていないとならない。

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