最終更新日付: 2014年9月3日
レジュメ
VMware ESXをメンテナンスモードにすると仮想マシンは勝手にvMotionするのでしょうか?
答えは、クラスタの設定によって変わります。
もしも、
- DRSを有効にしていた場合は、ESXをメンテナンスモードにすると勝手に仮想マシンがvMotionされます
- DRSを有効にしていない場合は、ESXをメンテナンスモードにしてもvMotionされません。
VMwareのメンテナンスモードとは?
そもそもメンテナンスモードとは何でしょうか?
メンテナンスモードは、クラスタ(DRSもしくはHA設定されたグループ)に属しているESXホストをオフラインにしたりメンテナンスする時に使用します。
つまり、一時的にクラスタ設定(HA・DRS)からホストを外すためのモードであり、メンテナンスモードに変更されたホストは、その後仮想マシンに対し起動命令が実行出来なくなります
メンテナンスモードホスト上で、既に起動している仮想マシンはそのまま起動しますが、一度仮想マシンをシャットダウンすると起動が出来なくなるモードです。
これで、HAや他のホストからvMotionしてきたり(DRS)出来なくなります。
※ 上記挙動より、メンテナンスモードはESXがクラスタに属しているないと意味の無いモードになるので、vCenterがある環境で使用できます
ESXホストをメンテナンスモードにした場合の仮想マシンの動作仕様
ホスト上のすべての仮想マシンがパワーオフされていないと、ホストはメンテナンス モードになりません。
DRS が有効なクラスタ内に置かれているホストがメンテナンス モードになると、DRS は vMotion を使用して、パ
ワーオン状態の仮想マシンをそのホストから自動的に退避させようとします。
環境:
- VMware vSphere ESXi 5.1
- VMware vSphere vCenter 5.1
vCenter HAクラスタ上でESXホストに対しメンテナンスモードを実行すると
メンテナンスモードの確認が表示されるので、「はい」を押します
メンテナンスモードが実行されましたが、HAクラスタのため、稼働中の仮想マシンが自動でvMotionで移動せずに、手動で移動しない限りメンテナンスモード切り替え待ちとなります
ただし、DRSの完全自動化でメンテナンスモードを実行した場合。
ただし、
DRSを有効にして、自動化レベルを「完全自動化」にした場合は、メンテナンスモードで仮想マシンは自動でvMotionされます。