RedhatやCentOSといったLinuxサーバーを構築した後、構築エビデンスというか
いろんな設定ファイルを一括で全部出力出来たら良いと思っいますよね?
そんなことが出来るコマンドが存在します。
レジュメ
環境・前提条件
- CentOS Linuix release 7.3.1611
- Kernel version 3.10.0-514.el7
で確認しました。
このコマンドは、RHEL(Redhat Enterprise Linux) 4 Update6以降相当で使えます。
結論、sosreportコマンドでシステム設定を一括取得出来る
sosreportコマンドはRHELシステムから設定と診断情報を取得するコマンドです。
Redhatのテクニカルサポートチームが問い合わせ対応に使うコマンドですが、サーバー構築者にとってもエビデンスになって便利で有益です。
sosreportは「sos」というパッケージにインストールされていますので、
sosreportを使用するには「sos」のインストールが必要です。
sosreportコマンドの使い方。実行
単純に、sosreportコマンドを実行します。
sosreport
途中で止まってしまうので、上記赤い線の箇所でEnterキーを押します、合計三回。
最後に、/var/tmpにレポートが出力されたことが確認できます。
sosreport出力を解凍してみる。
tar.xzで固められているので、上記のように解凍します。
xz –dv xxx.tar.xz
tar xvf xxx.tar
解凍された出力は、実行したディレクトリに出来ます。
sosreportの中身。出力される設定ファイルは?
上記のような設定ファイル・Linux状態が出力されます。
/etcの中身から、/var/log、/procまで、ほとんどの設定から状態までわかります。
sosreportの中身。出力されるLinuxの状態診断
sosreportの出力直下に、よくLinuxの状態診断で使うコマンドの出力結果がある。
- dmidecode :ハードウェアの情報やBIOSの情報などがわかる
- installed-rpm :インストールパッケージがわかる
- mount :マウント情報がわかる
- chkconfig :ランレベルで実行されるサービスがわかる
- ip_addr :IPアドレス情報がわかる
- lsmod :ロードされているカーネルモジュール情報がわかる
- netstat :ネットワークのソケット状態情報がわかる
- route :ルーティング情報がわかる
- date :sosreport取得日時がわかる
- free :メモリの使用状況がわかる
- java :javaの情報がわかる
- lsof :オープンファイルの情報がわかる
- uname :カーネルバージョン情報がわかる
- df :ファイルシステムの使用状況がわかる
- hostname :ホスト名情報がわかる
- last :ログイン履歴がわかる
- lspci :ハードウェアのPCIデバイス情報がわかる
- ps :プロセス情報がわかる
- uptime :アップタイム(起動していた時間)がわかる
- vgdisplay :LVMの情報がわかる
Windowsでtarを展開すると出力ファイルがおかしい?0KBファイルサイズ
windowsでsosreportのtarを展開したところ、0KBサイズのファイルが多数・・・。
- windowsのtar解凍ソフトがおかしいのか?
と思いきや、
Linuxでファイルサイズを確認したところ、シンボリックリンクファイルだったのでWindowsでは表示がおかしくなっていたことがわかりました。シンボリックリンクのリンク先を参照することにより、Windows環境でもsosreportの出力情報を確認することが出来ました。