「Windowsの標準機能でISOファイルが作成できる」「PowerShellの標準コマンドでISOファイルが作成できる」そんな噂を聞きまして、聞いたり調べてみました。
実際は、半分ガセネタでしたけど、
調べたことをまとめます。
レジュメ
環境・前提条件
- Windows 10や
- Windows Server 2019
で調査しました。
PowershellでISOファイルが作成できる?
確認しましたところ、PowerShellにある標準コマンドでISOファイルは作成できませんでした。
情報の出どころは「マイクロソフトのスクリプトセンターで公開されていたサンプルプログラムを利用すればISOファイルの作成が出来る」ということでした。
しかし、今現在ではマイクロソフトのスクリプトセンターでも、公開されていない状態でした。
GitHubに同等のPowershellプログラムが公開されていましたので、リンクを紹介しますが、とても普通のユーザーには難解なもので、使用には自己責任で行う必要があります。
Functions/New-IsoFile.ps1 at master · SQLDBAWithABeard/Functions · GitHub
WindowsのGUI標準機能でISOファイルを作成できる?
残念ながら、こちらも今のところ出来ません。
Windows GUI標準機能で、
- ISOファイルをマウントしたり(ISOファイルの中身をCDのように読み取れる)、
- ISOファイルをディスクに書き込む
ことは可能なのですが、ISOファイルを作成することは出来ませんでした。
Widnows標準ではないがマイクロソフトが提供しているISOファイル作成コマンドOscdimg
Windows標準ではないですが、マイクロソフトが提供しているISOファイル作成コマンドがあります。
Oscdimg コマンド
です。
Oscdimgコマンドは、Windows ADK(アセスメント&デプロイメントキット)の中に含まれているコマンドになります。
Windows アセスメント & デプロイメント キット (Windows ADK) と Windows PE アドオンには、Windows イメージを大規模な展開向けにカスタマイズしたり、システム、追加コンポーネント、システムで実行されるアプリケーションの品質やパフォーマンスをテストしたりするために必要なツールが含まれています。 Windows ADK には次のものが含まれています。
https://docs.microsoft.com/ja-jp/windows-hardware/get-started/adk-install
「Windows PE、Sysprep などの展開ツールと、Windows 11 イメージのカスタマイズと展開に使用できるその他のツール」として、使われるマイクロソフトのツールですので、インストールされていて損はないでしょう。
1,Oscdimgコマンドのダウンロード
今回は「Windows 11 バージョン 22H2」をWindows10にインストールしてみました。
2,Windows ADKのインストール
Windows ADKをインストールするパスを指定します。
「次へ」ボタンを押します。
「同意する」ボタンを押します。
oscdimgコマンドだけが欲しい場合は「Deployment Tools」だけ選択し、「インストール」ボタンを押します。
「閉じる」ボタンを押し、Windows ADKインストールの完了です。
3,oscdimgコマンドの使い方
コマンドパスがめちゃくちゃ深いですが、標準で以下にodcdimgコマンドがあります。
c:\Program Files (x86)\Windows Kits\10\Assessment and Deployment Kit\Deployment Tools\x86\Oscdimg
ISOファイルを作成するサンプルコマンド例としましては、
oscdimg -n -bC:\WinPE\etfsboot.com C:\WinPE\ISO C:\WinPE\recovery.iso
https://atmarkit.itmedia.co.jp/ait/articles/1008/11/news106.html
こんな感じで、ISOファイルを作成できます。
- -d 小文字のファイル名を大文字に変換しない。(オプションがないとファイル名が大文字化される)
- -h 隠しファイルや隠しディレクトリを含める。
- -k 開けないソースファイルがある場合でもイメージを作成する。
- -n 長いファイル名が使用できる。(オプションがないと8文字を超えるファイル名は、8文字に短縮されてしまう)
- -b ブートセクタとして使用するファイル