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VMwareバックアップ(VADP)のSANモードとNBDモード(NFS用)

VMwareのバックアップのフレームワーク(仕組み)として、VADPという仕組みがVMware社から提供されています。
バックアップソフト(Symantec Backup ExecやArcserve)などがVMware環境をバックアップする場合、このVADPを使用しています。
以下、簡単に概要を説明します。

VADP = vStorage APIs for Data Protection

VMwareバックアップVCBとVADPは何が違うのか?

ざっくり言いますと

という点でしょうか。基本的な考え方は同じです。

なので、
知っておいた方が良いキーワードは

です。

環境・前提条件

でVMware vSphere 4.0に、VMwareバックアップの仕組みがVCBからVADPに変更されました。

バックアッププロキシサーバーとは?

バックアッププロキシサーバーというのは、VMwareの提供するモジュールでストレージ内のVMDKをESX同様横からのぞき見出来るようなサーバーです。
バックアッププロキシサーバーがストレージの中身をESX同様に見せ、それをバックアップサーバーがバックアップするイメージです。
通常、バックアッププロキシサーバーとバックアップサーバーは同居させ一台のケースが多いです(バックアップソフトのインストーラーにバックアッププロキシコンポーネントも同梱されており意識せずにインストールしてしまう事が多いかと思います)

FC接続環境は、SANモードバックアップ

SAN転送モードは、バックアッププロキシサーバーが物理サーバーであることと、
バックアッププロキシサーバーはESX同様にFC接続しストレージのVMFS LUNが見えるようにする必要があります。
バックアッププロキシサーバーの「ディスクの管理」には不明なディスクが常時表示された状態です。
※ NFTSでフォーマットしないように注意して下さい

また、リストア時はSAN経由でリストア出来ず、ネットワーク経由(LAN)でバックアップサーバーからリストアになります。

NFS接続環境は、NBDモードバックアップ

NFS接続環境の場合は、NBDモードのバックアップが可能です。
バックアッププロキシサーバーは物理サーバーで用意し、ESXとLAN接続する必要があり、ESXからバックアッププロキシサーバーに対しネットワークトラフィックが多く流れます。

バックアップ専用のLANを持つ場合

バックアップLANを用意する場合は、ESXにバックアップLAN側のVMkernel IPアドレスを用意する必要があります。

同一仮想スイッチ(同一ネットワーク)にVMkernelを二つ実装してテストしたところ、NFCでエラーとなりました。

[NFC ERROR] NfcNetTcpWrite: bWritten: -1   {AFBackend.exe::AFBACKUPDLL.dll(1897.0)}
[NFC ERROR] NfcSendMessage: send failed: NFC_NETWORK_ERROR   {AFBackend.exe::AFBACKUPDLL.dll(1897.0)}
[NFC ERROR] NfcFssrvrClientOpen: failed to send open message   {AFBackend.exe::AFBACKUPDLL.dll(1897.0)}
[NFC ERROR] NfcNetTcpWrite: bWritten: -1   {AFBackend.exe::AFBACKUPDLL.dll(1897.0)}
[NFC ERROR] NfcSendMessage: send failed: NFC_NETWORK_ERROR   {AFBackend.exe::AFBACKUPDLL.dll(1897.0)}
DISKLIB-DSCPTR: : "vpxa-nfcssl://[NFS01] vm-101/vm-101.vmdk@esx01.domain.local:902" : Failed to open NBD extent.   {AFBackend.exe::AFBACKUPDLL.dll(1897.0)}
DISKLIB-LINK  : "vpxa-nfcssl://[NFS01] vm-101/vm-101.vmdk@esx01.domain.local:902" : failed to open (NBD_ERR_NETWORK_CONNECT).     {AFBackend.exe::AFBACKUPDLL.dll(1897.0)}
DISKLIB-CHAIN : "vpxa-nfcssl://[NFS01] vm-101/vm-101.vmdk@esx01.domain.local:902" : failed to open (NBD_ERR_NETWORK_CONNECT).   {AFBackend.exe::AFBACKUPDLL.dll(1897.0)}
DISKLIB-LIB   : Failed to open 'vpxa-nfcssl://[NFS01] vm-101/vm-101.vmdk@esx01.domain.local:902' with flags 0x1e NBD_ERR_NETWORK_CONNECT (2338).   {AFBackend.exe::AFBACKUPDLL.dll(1897.0)}
NBD_ClientOpen: attempting to create connection to vpxa-nfc://[NFS01] vm-101/vm-101.vmdk@esx01.domain.local:902   {AFBackend.exe::AFBACKUPDLL.dll(1897.0)}

VMkernelを別のネットワークに持つことで解決しました。

バックアッププロキシサーバーを仮想マシンで用意、ホットアド転送モード(HotAdd)

これはバックアッププロキシサーバーが仮想マシンの場合に利用されます。
ESXの機能を使用して、ストレージ接続形式でバックアッププロキシサーバーまで転送され、バックアッププロキシサーバーに仮想ディスクがマウンドされ、それをバックアップサーバーがバックアップする方式です。
バックアッププロキシサーバーまでの転送は早いですが、バックアップサーバーまでの転送は構築環境次第になります。

バックアップ時に、バックアッププロキシサーバーのマイコンピュータを開いてると他のディスクがマウントされる様子が見れて面白いです。

参考情報:

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